|
ここ大宜味村字喜如嘉には沖縄の着物を代表する「芭蕉布」があります。芭蕉には実芭蕉
(バナナ)、花芭蕉、糸芭蕉と3種類あります。芭蕉布は、糸芭蕉からとれる糸で織られてい
ます。糸芭蕉から原皮が採れるまでには約3年の成熟を待たなければいけないそうです。さら
に着尺一尺分に約200本の原木が必要とされます。芭蕉栽培から糸積み、織上げるまで一貫
した手作業には、とてつもない時間と根気を必要とします。芭蕉から採れた皮は繊維の質で分
けられます。上質な繊維は着尺に使われ、その他は帯地やネクタイ、小物等に利用されます。
染料には主に琉球藍と車輪梅(シャリンバイ)などがよく使われます。糸芭蕉の繊維の色を地
色とし、紺(琉球藍)と茶(車輪梅)等で絣模様を表現します。こうして気の遠くなるような
努力と工程を経て美しい芭蕉布が生まれるのです。 |
|